《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 の日記
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3代目レコードプレーヤー
2011.06.27
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レコードプレーヤー3台目にして、ついにこれに行き着いた。
THORENS TD126mkⅢ Centennial。
最初からトーレンスのプレーヤーは使ってみたかったのだが、タイミングが悪く、市場に出ていなかった。
2代目はDENONのDP-47Fで、一気にランクアップした感がある。
DP-47Fを使っていたのは、フルオートモデルだったからだ。
自動で演奏が終わると、針が上がって元の位置に戻る。
大変便利な機能なのだが、オーディオマニアにしてみれば、余計な機能のついたものはよしとされないようだ。マニュアルこそ最高だと。
しかし、演奏が終わってもいつまでも延々と回ってプチプチ音が続くのは無粋だ。
さっと針を上げられるならいいが、作業をしもってだとそうはいかないことが多々ある。
そういった点で、フルオートではなくとも、名機のセミオートをとずっと思っていた。
トーレンスのセミオートであれば言うことはない。
名機とされてはいるが、高級機の中では手頃な値段でもある。
早速、現在のオーディオにセッティングして針を落としてみる。
演奏が遅い。回転速度が足りないのだ。
これぞアナログ。手動で速度を調整する。
さあ、気を取り直してもう一度。
音はいいのだが、高音が響きすぎている気がする。
艶やかさが出すぎているようだ。
何枚かかけた後、少し機械も、そしてこちらの耳も落ち着いたのか、いい感じになってきた。
重低音が好みなのだが、艶やかさの中に深みがある。これもまたよきかな。
モーツァルトのピアノ協奏曲第20番をかけたときに、自分の中で納得がいった。
ピアノはクララ・ハスキル、マルケヴィッチ指揮のコンセール・ラムルー管弦楽団の演奏。
これを最終機としたいところだが、重低音を求めるとなると、またどれかを変えていかなければならなくなるだろう。
ともかく、しばらくはこれで楽しみたい。
サラリーマン川柳に、
B級もA級知らねば極上品
という句が載っていた。
私を含め、デジタル機器で育った人にとってはレコードはA級になるが、音を聴く機会すら今日では与えられないのである。
現代でレコードとそれを再生するオーディオに出会うのは稀な縁であろう。
<現在のオーディオシステム>
ターンテーブル:トーレンス TD126mkⅢ Centennial
プリメインアンプ:ケンウッド L-01A
スピーカー:タンノイ オートグラフミニ
カートリッジ:オルトフォン SPU GE
トーンアーム:TP929S
