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《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 の日記

萬福寺の石畳

2016.01.26

寒波の中、宇治は黄檗宗大本山の萬福寺へ。

近いながらもまだ訪れたことはなく、それも黄檗宗自体があまりなじみのないものだからだろう。 仏教十三宗派のうち、最後に認可された黄檗宗は江戸時代に入ってから。奈良・平安時代のものと比べてもずいぶん新しい。よって仏像も江戸期のものなので、仏像好きもあえて見に来ようということは少ないのかもしれない。そもそも中国の禅僧である開祖の隠元が来日し、臨済禅の流れをくむのだから妙心寺の住持にという声もあったが既存宗派から反対され、幕府の庇護のもとに黄檗宗として成立する。 鎖国下であった日本に、隠元はその名からつけられたインゲン豆やスイカ、レンコン、タケノコ(孟宗竹)などをもたらし、普茶料理を広めた。この字体でもお馴染の明朝体もまたそうだという。これらは黄檗文化とも呼ばれ、現代の日本の日常に見事に浸透している。

平日の昼、しかも冬真っ盛りのこの時期に広い境内を歩こうなどというもの好きは少なく、参拝客は数人見かけた程度。 それがなんとも心地よい。 もっとも心を奪われたのが石畳。菱形の石が連なる様は龍の鱗を表しているとのことだ。寺全体が龍だということだろうか。対角線がを引くと一本の線になる。その上を歩いていくとこちらの身も真直ぐになるよう。 以前、歩道の縁石に沿って歩く縁石瞑想というものを紹介したが、これもまた歩くことがそのまま瞑想になるような作りになっている。
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韋駄天と布袋。布袋は弥勒菩薩の化身という。弥勒菩薩像もさまざまだが、広隆寺の国宝第一号の弥勒菩薩を想起すると、ビフォーアフターの差があまりにも大きい。まったく神々しさのないふくよかな布袋。これも仏教の懐の深さというところなのか。天部の憤怒はあっても、呵々大笑する仏像はあまりない。

参拝後に伏見のお宅へ出張。仏教関係の本が中心でした。これも仏縁でしょうか。

萬福寺の石畳

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