《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 の日記
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a ladyに戻れぬ人や木葉髪
2017.01.12
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マフラーのぐるぐる巻の蛇ぎらひ
蛇嫌いの人が巻き付けているマフラーが蛇だったらという想像から。
a ladyに戻れぬ人や木葉髪
木葉髪は冬に多いとされる抜毛を木の葉にたとえている季語。
男女の区別は書かれていませんが、やはり髪の長い女性に使われるのだと思います。
a ladyのa は1つの、という意味ですがいろいろあるうちの特定でない単なるもの、取り換えのきくものを指します。
いろんな女性のうちの1人というだけ。これが顔なじみになるとa ではなくtheとなる。特別な人。
theはもともとaではあった。しかし、いったんtheになるとaには戻れない。その人を知らなかったということはできないわけだから。
記憶を失わない限り、人だけでなくすべての物事においてそうだと言える。
ずいぶん飛躍しますが、靖国神社の合祀・分祀論議というものがあります。
A級戦犯を分祀すればいいという話ですが、いったん合祀されたものを分祀することはできないと神社側は言う。
これはa→theにはなれるが、その逆にはなれないというのと似ているように思えます。
縁ができたものを縁がなかったとみなすことはできない。
賛成か反対かという意見を述べるような事柄ではないということです。
花の子や柊の名の小学校
柊の葉はギザギザで白い花を守っているように見えます。
柊の名前のつく小学校に以前、私は勤めていたことがあります。
教育とどう関わっていけばいいか、そもそも自分が社会とどう切り結んでいけばいいのか、それは私の在り方と世間のずれからして可能なのかという問題があり、教育から、世間から離れることになりました。
その解が得られないままに現在に至っているというところです。
無理に何かをなさければいけないということもないでしょうし。
ただ、何か私が与えることができるもので受け取りたいという需要と供給の関係が見えれば、与えることを惜しむものではありません。
その準備だけはこれからもしていこうと思っています。実現されるされないを問わず。