《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 の日記
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太陽をかやうにつづめ黄水仙
2017.02.27
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太陽をかやうにつづめ黄水仙
花から太陽を連想するのはべたなのですが、ひまわりのような大きいものではなく、黄水仙の小さなものにまで約まったのかと。
金子みすゞさんの「蜂と神さま」を思い出させてくれる。
蜂はお花のなかに、
お花はお庭のなかに、
お庭は土塀のなかに、
土塀は町のなかに、
町は日本のなかに、
日本は世界のなかに、
世界は神さまのなかに。
そうして、そうして、神さまは、
小ちゃな蜂のなかに。
浅き春滝の響きのアルトなる
滝は夏の季語ですが、春の滝といえばようやく水がゆるみはじめたころ。
テノールやバスのような深い響きにまでは達していない。
少女らの駆け出してより風光る
瞬間をとらえた句。