《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 の日記
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霞む日や柱掛鈴ひと振りす
2017.03.23
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霞む日や柱掛鈴ひと振りす
本居宣長記念館で購入した柱掛鈴。
本居宣長の書斎の床の間に掛けられていたレプリカ。
宣長が考案し、長男の春庭が作成。36の鈴は三十六歌仙からか。
宣長は鈴が好きで、宣長の屋敷は鈴屋(すずのや)と呼ばれている。
鈴の音を聴くことで、魂(たま)を振ったり鎮めたり、気分転換を図ったのだろう。
一人来し桃源郷や日永し
自分が行くところはすべて桃源郷。
歩く桃源郷と化して、誰もそこに来ることはない。
春風よ弥勒菩薩の小指まで
広隆寺の弥勒菩薩像を想定している。
霊宝殿の中に安置されているのが、扉は開かれるので風が全く入らないということはない。
最奥におられるので小指まで春風で満たされてほしいもの。