《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 の日記
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のどけしやうつつごころの定まらず 陸沈
2017.03.26
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しやぶしやぶをくぐる肉厚若布かな
来月からまた舞鶴での静坐会が再開される。
12月から3月はは雪のため休会。
あの取れたての肉厚若布の衝撃は忘れられない。
苗札も仕事のうちと指物師
指物師に知人がいる。
木箱を作る職人だが、それだけでなく木のちょっとしたものも作るという。
苗札は今日ではプラスチックが主流だろう。
春場所や仕切りまで身を叩く音
銭湯でしかテレビを見ることがなく、しかも今はまず相撲か高校野球。
仕切りまで身を叩いて自分を鼓舞する姿が印象的だった。
ー季語「長閑」を席題に三句詠ー
長閑さや馬頭観音望む馬場
通っている乗馬クラブでは、馬頭観音が祀られている。
その視線の先には広い馬場。
反芻の腹べつたりと山羊のどか
今さら言うまでもなし。
のどけしやうつつごころの定まらず
うつつごころとはしっかりした気持ち、現実感のこと。
しかし夢うつつからか逆の夢見心地を表す意味にもなっている。
この句の場合はどちらに取ってもらってもかまわない。