《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 の日記
-
秋季俳句大会 IN 橿原(奈良)
2017.11.08
-
奈良の橿原にて。
これも結社関係なしの俳句大会。
総勢60名ほど。選者が多かった。
ほとんどが奈良の地名を入れた句が多く、二上山や畝傍山などぱっと景が浮かばない。固有の地名が必要かあやしかったが、奈良を愛する人たちの句会なのだろう。
穏便な写生句が多かった印象。
おにぎりよりおむすびが好き小鳥来る (次点:上辻蒼人)
結果としては選者選はこの句を一人に取られたのみ。
次点だったが特選が選者の句だったので繰り上げで短冊をいただく。
参加者には全員、絵本作家の長谷川義史イラストの一筆箋と一筆箋入れが配られた。
短冊はいい句だが、こっちのほうがうれしかったり。
俳人は短冊を与えたくなるものなのだろうか。
以前に所属していた結社では主宰に取られなかった句を考えろと言われたが、一人の選者に高く評価され、そのほかの選者には見向きもされない句が多い。
ゆえに取られなかった句がすべて反省すべきであるかは疑問である。
質問も容易にできないのであれば、身を置いている意味をあまり感じない。
俳句大会は複数の選者の目に触れるので、まったく取られなければ大したことはないと思えるが、一人にでも取られれば選者の嗜好によると考えられる。
俳句大会のような形式が今のところいいが、難点はみな高齢者が多く、選者も参加者も耳が遠い人が多い。自分の句が呼ばれても聞こえていなかったり。
他の選者が被講中に携帯電話でしゃべっている選者もいたりと、俳句の面以外できついところがある。
それでも、句会という形式はよくできており、出るたびに感心させられる。
句会が終わり、雨も上がっていたので橿原神宮へ。
はじめての橿原だったのでここは行っておきたかった。
雨が上がったばかりで、かつ4時過ぎということもあり、広い境内にほとんど人がいない。
シンメトリーな鳥居と社殿、白砂が生み出す空気感がすばらしい。
息が存分にできる。霧が濃かったのでそれもまた効果的だった。
大きな池があり、深田池というんだと。句にも深田池が出てきたのでこれかと。