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《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 の日記

片づけの魔法

2011.11.26

今をときめく片づけカリスマ、コンマリこと近藤麻理恵さんの『人生がときめく片づけの魔法』を読んで粛々と片づけをしている。

片づけは祭りなので、一気にやってしまうことと述べているが、1ヶ月以上かかってようやくすっきりしてきたという感じだ。
とにかく、本とレコードの数が多い。仕事の在庫ではなく、個人の分。
1つ1つを「ときめく」「ときめかない」で分けていき、基本は「全捨て」。
適正量の「カチッと」する瞬間があるというのだが、これがなかなか。

断捨離ブームに乗った形で彼女は登場した。
ただ、そのかわいらしい外見とは違い、中身は骨太である。
芯がしっかりしている。
片づけオタクと自称するほど、幼少の頃から片づけにはまっていた。
中学生で宝島新書の『捨てる技術』に感銘を受けたほど。

彼女は巫女気質であることは間違いない。
最後のほうに5年ほど巫女をしていたというのを読んで、膝を打った。
かたづけとは現代の禊である。禊はつまり、身削ぎ。
知人の女性経営者に連れられて滝行を行っている。
滝行と片づけの感覚には共通点があるとして、次のように語る。

>片づけを真剣にしていると、瞑想状態とはいかないまでも、自分と静かに向き合う感覚になっていくことがあります。自分の持ちモノに対して、一つひとつときめくか、どう感じるか、ていねいに向き合っていく作業は、まさにモノを通しての自分との対話だからです。(中略)
たまに「音楽をかけてノリノリで捨てましょう」という片づけ法もあると聞きますが、私はおすすめしていません。せっかくのモノとの対話が音でごまかされてしまう気がするからです。<

滝と片づけはともに瞑想になり得るのである。

ただ、本は「全捨て」せずに当店へご一報を。「全捨て」の前に「全適堂」。
ときめかなくなったものは「役目を終えた」ものですが、他の方の役に立つ可能性があります。
「全捨て」の響きはいいけれど、コンマリさんには、そこにも言及しておいてほしい。

>今持っているモノたちに対し、私たちの選べる道は3つあります。
 今向き合うか、いつか向き合うか、死ぬまで向き合わないか。どの道を選ぶかは私たちの自由です。<

3つと言ってはいても、自身には明確に認識されていることがある。
2つめと3つめは同じだということだ。
「いつか」読むだろうと思っている本は読まれることはまずない、と彼女自身が言っていることからも明らかだ。
とすると、今向き合うと決めなければ、「いつか」は絶対に来ない。
死ぬまで向き合わないのと結局は同じになる。
そこまで言ってしまうと厳しすぎると思ったのだろうか。

今どきの女性に受けるゆるいタイトルではあるが、普遍の哲学をしっかり抑えている。
片づけ哲学を確立したという点で、賞賛に値するだろう。

you tubeでコンマリさん自ら書籍の宣伝をしているので参照まで。
http://www.youtube.com/watch?v=B9ci-nlVU8o

片づけの魔法

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