《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 | 日記 | 船団の会編『俳句の動物たち』(人文書院)より

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《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 の日記

船団の会編『俳句の動物たち』(人文書院)より

2018.12.21

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動物を詠みたいと思っているので参考になるかと思って読んでみました。
しかし山羊はありましたが、思い入れひとつなくこれという句もなく。
ただ、山羊のことはWikipediaで調べたらしく、「現代の紙を食べさせると消化できず、腸閉塞を起こす可能性があり危険」と述べてくれていたのがよかった。
ロバやフクロウは項目さえなし。

また、最後に坪内稔典さんと池田澄子さんの対談で、坪内さんがある人と話していて、蛞蝓は11月にもっとも活動すると。だから夏の季語というのは変えたほうがいいんじゃないかというのは賛成です。家も先月うじゃうじゃ出ましたし、今でもまだ出てくる。

最後の動物は人間。


牛の子の大きな顔や草の花 虚子

蒲公英に化けて吹かれる狐の子 久留島元

油虫飛翔す夫崩壊す 津田このみ

残る蚊の侮りがたき力かな 石井露月

「探さないでください。」カブトムシ一同 塩見恵介

ひだまりは山のポケット秋の蝶 秋野信

蓋をして浅蜊あやめているところ 池田澄子

あゆみさりあゆみとゞまる夜の蟹 蛇笏

夕立にうたるゝ鯉のかしらかな 子規

神様のちょっと変身山椒魚 村上栄子

高きより粗塩あらく桜鯛 岡正実

たましひのたとへば秋のほたるかな 蛇笏

鶴の影舞ひ下りる時大いなる 久女

秋風や一翳もなき白鳥湖 久米正雄

白鳥の明るさ僕をはじき出す 小枝美恵子

苦しくて虹を吐きだすキリンかな 小倉喜郎

月光を背に立ち上がるゴリラかな 久保敬子

秋の日の犀は孤独の四角です 中林明美

ペリカンの餌の寒鮒の泳ぐなり 草城

秋草は未婚の姉のごときかな 小西昭夫

浴衣着て少女の乳房高からず 虚子

秋風やあれも昔の美少年 一茶




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