《古書・古本の出張買取》 京都・全適堂 | 日記 | 桂信子『句集 草樹』(角川書店)より

◎近畿一円、出張いたします。 一般書から学術書・専門書、現代から江戸(和本)まで。

Top >  日記 > 桂信子『句集 草樹』(角川書店)より

《古書・古本の出張買取》 京都・全適堂 の日記

桂信子『句集 草樹』(角川書店)より

2020.02.12



昭和61。
第7句集。

秋風を来て鼻筋の通る馬

傘立に傘がまつすぐ立つて秋

傘さしてまつすぐ通るきのこ山

山々や花咲くまでの遠景色

からうじて鶯餅のかたちせる

花のなか太き一樹は山ざくら

腕立ての遂に伏したる夏畳

昼顔にうしろを見せて男帯

秋風やももいろの牛横たはり

大寒や起きぬけに見る山と牛

雛の眸に微塵をふらす庭の樹々

鉄鉢や施米にまじるさくら蘂

何となく山の容を霧のなか

雪はらふ人影ひとり書道塾

開帳や泥のつきたるままの靴

まつさきに映る自転車田水張る

見飽きたる夕日の壁や冷奴

身じろぎて扇をおとす通夜の客

串だんごの串ひきぬいて秋の風

丼の縁の飯粒時雨宿

口開けてすこし雪受く空也の忌

雪見舟ゆき交しつつ音立てず

卓袱台をもたせし壁や雛の日

真黒き釣鐘を見て昼涼し

白露の日石段ひとつづつ降りる

紐の束廊下の隅に菊日和

風わたることのしばらく浮寝鳥

蚊柱の大ゆれしたる竹林

舟遊び畳のへりの砂踏みて

緑蔭の椅子音たてて仆れけり

大葉より落つる雫や川床料理

一山に日ざす刻きて油蝉

街道にくだけし瓜や奈良格子

村芝居翁の笛のとうたらり

日記一覧へ戻る

【PR】  ECCジュニア 北丘珠教室  アパマンショップ江別野幌店 ティーインターナショナル株式会社  【名古屋店】パソコン修理はPCホスピタル  魚料理 新造屋  ALOHA89はり・きゅう院 東大阪店