《古書・古本の出張買取》 京都・全適堂 | 日記 | 福永法弘『句集 福』(角川学芸出版)より

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《古書・古本の出張買取》 京都・全適堂 の日記

福永法弘『句集 福』(角川学芸出版)より

2022.04.04



2014年。
「天為」同人、「石堂庵」庵主。第3句集。

風葬の島の南風に吹かれけり

過日とは過てる日か古暦

朝市のまづは雪掻く竹箒

涅槃図の象に隠れて何かゐる

無惨やな醤油の沁みる白魚の目

夏空を漕ぐかに母のミシン踏

ゆく川の二つ交はりながら澄む

草餅や初耳なれど既知のふり

アナキズムの黒もて鎧ふ油虫

縄跳びをいつまで母の帰るまで

よどみなく言つて七草粥を吹く

笹鳴や女を知らぬ童子仏

植樹祭陛下に息を合はせ植う

緬羊の顔黒(がんぐろ)光る夏の雨

えびせんに海老貼りついてゐて暑し

猟夫の貌利き目の方へ歪みたる

祈るとは塗ることルオー寒き顔

走り根のごとき静脈冷し酒

白南天伊豆は光の丸き国

開戦日必の書き順うろ覚え

花冷えを先に言はれてしまひけり

蚊柱に視点合はさば山河失す

咳一つ埴輪の腔(はら)に響きけり

ちちははの旬なる昭和福寿草

ひなげしや一度の敗けに項羽死す

色鳥や慶事弔事と同じ服

降りる沼見え来て雁の列乱る

湯にひらく乾燥わかめ朝曇

人いきて逃れ嵯峨野の草いきれ

藤圭子死んでしまひし夜の蘆火

天狗岩突き出す鼻も冬の景

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