《古書・古本の出張買取》 京都・全適堂 | 日記 | 楠橋かずえ『句集 星今宵』(狩俳句会)より

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《古書・古本の出張買取》 京都・全適堂 の日記

楠橋かずえ『句集 星今宵』(狩俳句会)より

2022.05.14



平成11。
「狩」同人。第1句集。

若者に付かず離れず山登る

けが人の笑ふ訓練震災忌

ポットの湯捨てて退院年の暮

何をしに二階に来しや花火の夜

種を採る大向日葵の首抱へ

階下より鍋ごと届く夜食かな

磯遊び何かにつけて母を呼び

傷口は皺にまぎれて終戦日

こだはらぬふりして独り厄詣

凩や書誌にひしめく虎の巻

近江蕪まぶしきまでに洗ひ上げ

目つむれば山河見えくる作り滝

煮凝の目玉こぼれてゐたりけり

剪定の頭に低空のヘリコプター

冴返る夜の天井みしと鳴り

亀鳴くや夫の遺品となりし吾

何時来ても和尚はお留守豆の花

片耳は枕塞ぎに青葉木菟

この人出どこへ納まる年の暮

息抜きに出しがそのまま草むしり

騒がしく上がるシャッター朝曇

訊く度に違ふ道のり金鳳華

ひとり身の自由不自由冷奴

己が火に鼠花火の狂ひ逃げ

五六戸に遠く五六戸冬ざるる

凍滝のなほ凍らむと鎮もれる

音の中から顔を出す風鈴売

己が句に惚れてどうする四月馬鹿

月光のからまり烏瓜の花

軍艦のやうな靴履き卒業子

栗咲いて空の重たき日なりけり

口閉ぢて吾を見下ろす燕の子

討ち入りの日の蕎麦啜る五六人

授業中取り上げられし木の実独楽

切れさうで切れざる縁賀状書く

読み返す屑籠の反故夜の秋

いま以つて許せぬ一語墓洗ふ


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