《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 の日記
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l小室善弘編『正岡子規句集 鶏頭』(ふらんす堂)より
2022.10.10
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1998年。
五月雨やけふも上野を見てくらす
絶えず人いこふ夏野の石一つ
我が袖に来てはね返る螽かな
六月を奇麗な風の吹くことよ
行く我にとゞまる汝に秋二つ
漱石が来て虚子が来て大三十日
夏嵐机上の白紙飛び尽す
いくたびも雪の深さを尋ねけり
元日や朝からものゝ不平なる
御仏に供へあまりの柿十五
三千の俳句を閲し柿二つ
柿喰ヒの俳句好みしと伝ふべし
寒かろう痒からう人に逢ひたからう
めでたさも一茶位や雑煮餅
夏草やベースボールの人遠し
ある僧の月も待たずに帰りけり
秋の蚊のよろよろと来て人を刺す
栗飯ヤ病人ナガラ大食ヒ