《古書・古本の出張買取》 京都・全適堂 | 日記 | 成井侃『句集 素戔嗚』(角川学芸部出版)より

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《古書・古本の出張買取》 京都・全適堂 の日記

成井侃『句集 素戔嗚』(角川学芸部出版)より

2023.02.16



2014年。
「対岸」同人。第2句集。

風よりも軽くかまきり生まれけり

反転のあとの攻勢稲雀

ゆつくりと全体移動鰯雲

冬瓜に大愚の相のありにけり

栄螺籠栄螺満たして隙だらけ

荒神輿去りて酒の香ただよへり

退屈な金魚すくひの金魚かな

まつすぐに葱抜く力加減かな

枯草の狐色とはぬくき色

初鴉ときに赤子の声発す

野に下る思ひ白梅咲きにけり

朝寝して出雲の鰐の如く居り

鴎外旧居頭の大き蟻走る

藻の花や空気のうまき橋の上

破芭蕉破れしところより枯るる

看取るとは正視すること冬の雨

命終の一言もなし冬欅

泉湧く青き地球のあるかぎり

息吐いてまた秋風を濁しけり

ひやひやと説教台の大理石

糶られけり座布団ほどの大鮃

萍の池のかたちに滞る

もの言はぬ父の貫禄墓洗ふ

突つ立つも折るるも本気蓮の骨

恐ろしき数筍のまた届く

秋風を映し鏡が池であり

火の国は水の国なり赤とんぼ

恥づかしきほど日を浴びて烏瓜

寒鯉の浮上一念ある如し

泣き喚き呻きのなかの寝釈迦なり

大き背をもつ父の墓洗ひけり

決行をうながす春の雪であり

百人の避難完了春の星

おにぎりの不揃ひぬくしありがたし

刈り終へし草に寝かせて草刈機

立葵むかし貧窮問答歌

神の太刀寝かせて秋の豊かなり

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