《古書・古本の出張買取》 京都・全適堂 | 日記 | 岸田稚魚『句集 花盗人』(立風書房)より

◎近畿一円、出張いたします。 一般書から学術書・専門書、現代から江戸(和本)まで。

Top >  日記 > 岸田稚魚『句集 花盗人』(立風書房)より

《古書・古本の出張買取》 京都・全適堂 の日記

岸田稚魚『句集 花盗人』(立風書房)より

2023.02.20


昭和61。
琅玕」主宰。第6句集。

初雲雀なりやと腰を浮かしたる

母の日の母きよの名のまたはるか

雹跳ねてをりその他の音のなし

終戦日といふ一日を人のみな

陽炎の中にわがをり城消えて

居酒屋の扉が開いてゐて春の月

烏瓜三つほどが見えあとは暮れ

師走選挙投票所杖倒れたる

大寒や巌に雪の食ひ込んで

雪の夜や一灯あれば夫婦寄り

転倒す雪の教会前にして

笑ひごゑ消えしあたりに春茸(はるご)かな

風の出て浮きあがりたるさくらかな

夕鶴の風に対ひて高あるき

引き際の月下の鶴となりてゐし

豆撒きの済みたる家に戻りけり

ナイターの危ふき空の恃まるる

秋の蚊を打ちてひびかすお寺かな

一枚は日の当りたる秋簾

街の灯のかたまり動く寒さかな

さむざむと見て水の上の日向かな

日記一覧へ戻る

【PR】  子供服のトゥインクルキッズストア  ハローストレージ東大島  美容室 Raphal  ラファル  ほぐし工房 楽  どいメガネ時計店