《古書・古本の出張買取》 京都・全適堂 | 日記 | 長石彰『句集 記念樹』(本阿弥書店)より

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《古書・古本の出張買取》 京都・全適堂 の日記

長石彰『句集 記念樹』(本阿弥書店)より

2023.03.23



2023年。
「玉梓」同人。第1句集。

教へ子の教師目指すと初便り

母の雛娘の雛に孫の雛

入学児兄の教室探しをり

母の日の暮れてエプロン外す母

蝸牛すぐにごめんと言へぬ子よ

熱帯夜つけつぱなしのテレビジョン

子に配る飴の七色ハロウィーン

練り直す明日の授業や夜食とる

松手入古典落語を聞きながら

掃除用バケツ被つて雪達磨

雪原に墨流す如河流る

喪主となるその朝父の着膨れて

オリオンの盾海上に夜の航

ストーブの熱し激論交はす背に

子は夢を語る憲法記念の日

鶴を折る吾子は三歳原爆忌

筆箱の中に団栗団子虫

地球儀を回しては止め秋思の子

花野道先頭を行く六年生

学校のシンボルの松手入かな

クリスマス妻もマリアも子を抱く

子の凶と取り換へてやる初神籤

春光や原爆ドームその影も

子には子の理屈ありけりつくしんぼ

春風や印度更紗を纏ひ母

春砂丘どの子も走れみな走れ

何もかも平成最後山笑ふ

友達のやうな先生葱坊主

教へ子と名刺交換若葉風

耳掻いてもらつてプール開き待つ

三姉妹浴衣の帯を結び合ふ

文末はどれも「ように」や星祭

月食の月兎ごと欠けてゆく

望月を上げ曲線の大砂丘

聖夜の子だまつてゐても早く寝て

卒業の証書地元の手漉き和紙


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