《古書・古本の出張買取》 京都・全適堂 | 日記 | 宮谷昌代『句集 茶の花』(本阿弥書店)より

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《古書・古本の出張買取》 京都・全適堂 の日記

宮谷昌代『句集 茶の花』(本阿弥書店)より

2023.07.07



2015年。
「天塚」主宰。第2句集。

初旅はいつも古里母在はす

若布刈舟波の機嫌を波に問ひ

呼び止めるやうにほうたる肩にきし

ほたる村土橋・石橋・板の橋

軽く舞ひ重く歩みて月見能

軽々と武蔵を担ぐ菊師かな

福音のごとき黄葉拾ひけり

掃初めは吾子のこぼせしビスケット

燃えしぶるものは叩かれ野焼きの火

まなじりを濡らし遠目の孕馬

牛蛙棚田の闇を膨らます

行者道蛍袋は白ばかり

淡海や碁石散らしに浮寝鳥

よちよちがはひはひを呼び初笑ひ

初稽古襖を開けるところより

風邪の子と作る粘土のハンバーグ

月おぼろ本籍今も伊賀に置き

種袋振れば古里見えてくる

靴脱げしままのゴールや運動会

秋扇面と向かへば言へぬこと

病歴にいつも癌の字冴返る

踏切の音を遠くに青き踏む

亀鳴くやすべてのものに裏・表

幹撫でて叩きて去りぬ桜守

まだ動く手足大事に冬至風呂

書かぬ日も書けぬ日もあり古日記

初夢やあの世この世の人まじり

愛の日や夫に塩入チョコレート

夏つばめ一の谷より矢のごとく

竹皮を脱ぎしばかりの湿りかな

逃げまどふ蠅を逃がしてやりにけり

幽霊に青き照明夏芝居

一湾を覆ひ尽くして鰯雲

まだ星のでてゐる山河初景色

だれかれの膝へはひはひ初座敷

春寒や曲がりて乾く筆の先

耕しの前に後ろに鳥の声

郭公やこのままであれこの山河

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