《古書・古本の出張買取》 京都・全適堂 | 日記 | 佐藤博美『句集 想』(ふらんす堂)より

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《古書・古本の出張買取》 京都・全適堂 の日記

佐藤博美『句集 想』(ふらんす堂)より

2023.07.28



2014年
「狩」同人
第4句集

春愁や白線にある内と外

くるぶしと波の遊べる端午かな

振りだすも上がるもにはか夏祓

降りだして空の落ち着く雨水かな

すぐ翳るそれさへ京の冬らしく

あのころの時はゆつくり日向水

手花火のはじめは土の匂ひかな

窓に顔寄せて秋思の始まりぬ

建国の日やいくばくか土を踏み

ひとびとにゆきわたりたる桜かな

形代に書きてわが名の他人めく

夜学子の親子ほどにも年違ふ

失ひしものは数へず春の星

疲れ鵜をなほ打つ雨となりにけり

馬上とは意外な高さ秋澄めり

土塊となるまでのこと蚯蚓鳴く

スプリングコートその日を待ちにけり

養生を忘るるほどの春日かな

春炬燵しまふその辺のものしまふ

緑蔭の木椅子は少し眠るため

香水を一滴思ひ断つごとし

さきほどと違ふ明るさ秋さうび

文学部へととづきけり落葉道

通されて障子明りの中に座す

どこへでも行けさうけふの暖かさ

飲食(おんじき)の音を立てずに炉の名残

風鈴のこはれさうなる音色とも

秋興や動かぬ船に乗ることも

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