《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 の日記
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柿本多映『花石』(深夜叢書社)より
2024.05.31
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1995年
「草苑」「白燕」「犀」同人
第3句集
門前に土筆が生えて暮れかねる
のどもとの眩しさに春過ぎゆけり
蟇みぞおちに何滞る
わが正体夕顔の凋む頃には
風景の何処からも雪降り出せり
一本の柱を倒す祭かな
春風というて鬣なきものら
即興といふべき風の猫じやらし
思ひ出し笑ひや両手に柿提げて
頭蓋いま蝶を容れたるつめたさよ
柿本多映『花石』(深夜叢書社)より
2024.05.31
1995年
「草苑」「白燕」「犀」同人
第3句集
門前に土筆が生えて暮れかねる
のどもとの眩しさに春過ぎゆけり
蟇みぞおちに何滞る
わが正体夕顔の凋む頃には
風景の何処からも雪降り出せり
一本の柱を倒す祭かな
春風というて鬣なきものら
即興といふべき風の猫じやらし
思ひ出し笑ひや両手に柿提げて
頭蓋いま蝶を容れたるつめたさよ