《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 の日記
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きのこ文庫
2012.04.08
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北山の植物園に行ってきた。
そろそろ桜も見ごろだというので、大勢の人が来ていたが、全体とすればまだ三分咲き程度。
実は私は桜がメインではなく、植物園の中の「きのこ文庫」が目当てだ。
植物園には何度も来ているが、子どもの遊具の陰になっていてこれまで気づかなかった。
新聞記事で最近その存在を知った。
きのこの中に本が入っている。
3、4本あり、子どもたちがちょこちょこ寄ってくる。
遊具の賑やかさに比べれば寂しいものだが、休日に植物園に本を読みに来るというのは一般的にはないだろうから仕方ない。
しかし、こういう仕掛けは楽しい。
扉を開けるより閉めたがる子どもがいて、躾のよさを感じたり。
壊れていて閉まりにくい扉なので閉まらないのを不思議がっていた。
みな桜を見たがるが、それ以上に柳の美しさは特筆すべきだ。
緑が大変美しい。
ところで、花の語源は端(はな)にあるという説がある。
神々がその一端を現したのが花というわけだ。
なるほど。語源がそうであればいい。
ただ、柳も子どもたちもまた神々の一端であろう。
それが八百万の神々が我々に教えるところである。
