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《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 の日記

ソウルメイト

2012.04.22

中沢新一『僕の叔父さん 網野善彦』(集英社新書)を読み終わった。
中沢氏の義理の叔父が歴史学者の網野氏だとはじめて知り、とくに歴史に詳しくはないもののぱらぱら読み始めているうちに最後まで読んでしまった。

中沢氏が幼少の頃に叔母と結婚して中沢家に出入りするようになり、網野史観と呼ばれるものが、中沢氏や彼の父、祖父などの交流を通して生成していったものだと知る。
その年齢差に関わらず、通い合わなくなった時期はあっても中沢氏と網野氏の交流の深さは嫉妬のようなものさえ覚えるほどである。
こういう関係をこそソウルメイトと呼ぶのだろう。

家というものがなかったに等しい私がこういうものを読むと、家というものの存続する意味がわかるような気がする。
学者の家系に育ったものは、やはりその雰囲気、遺伝子を受け継いでいくものなのだろう。
本の内容はどうでもいいとまでは言わないが、内容よりも叔父さんに対する深い愛情の感じられる一書である。
よい絵本の読後感に近い温かさが胸に残る。

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