《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 の日記
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与えられてあるもの
2013.10.25
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生活習慣が朝型に変わったというお話を前回いたしました。
これからも変わっていくものは変わっていくでしょうが、今のところ習慣化されつつあることを書いてみます。
寝る前の4時間前には夕食を済ませ、胃を空にして22~23時に寝ます。
朝の6時前には目が覚め、断食中と同じく、般若心経と静坐の辞を唱え、暫し瞑目静坐。
それから、今日のような雨の日以外は、朝日を浴びに散歩。
大徳寺を通り抜け、船岡山に登ります。船岡山は山というよりは岡程度。平安時代に風水により平安京造営の基準点にされたようです。
山頂には岩が垣間見え、はじめは磐坐(いわくら)として祭祀の場であった感があります。
葬送の地になったことも。また、明治時代に建勲神社ができ、織田信長が祀られています。
普段は静かな場所ですが、五山の送り火には見物人でごった返すことに。
歩きながら、太陽と新鮮な空気を味わうことの贅沢さを感じています。
いくら便利で文明が発達しても、人にとって必須の水、空気、光が淀んでいる場所での生活に何の意味がありましょう。
船岡山を下り、さらに千本通付近の京雑炊のお店ハルハウスまで歩きます。
営業は朝の6時から10時まで。
7時までに行けば、100円引きで卵抜きの雑炊なら300円で食べられる。
今は胃腸に固形物がまだ少し負担なので、卵抜きに。
10種類の季節の野菜や豆、網エビが入っており、一品もつき、大変美味しい。
雑炊ですが、今の私の胃腸にはこれでお腹いっぱいに。
ちなみに、Breakfastの語源は今朝の新聞によると、break(破る)fast(断食)の複合語だそうです。
睡眠時間を断食とし、断食を破るものが朝食だということ。
睡眠時間が断食であるなら、睡眠前に食を摂って寝ているときも胃を働かせていれば、それは断食にはならない。
やはり、寝る4時間前に食べて胃を空にしておくことがよいのでしょう。
散歩から戻り、新聞を読んで午前中に本やPCのデータ整理、出張買取などを行う。
お昼はお腹は減るので、基本的にお粥を食べます。甘いものが好きなので、多少和菓子か洋菓子を食べることも。
午後はおもに出張買取。
夕方6時前にPCのメールチェック。刺激が強く疲れるので、6時以降はPCを開かないことにしました。
夕飯は重いもの以外は普通にいただき、朝と同じく般若心経と静坐。
それからカフェに行き、レコード鑑賞と読書で過ごす。
こんな感じの一日に今、なっています。
携帯に万歩計がついていて、見てみると意図してではありませんが、朝の散歩とカフェの往復、普段の生活で大体一万歩前後歩いていることがわかりました。
一日一万歩と言われる根拠は、一般平均の摂取カロリーが消費カロリーより300キロ多いというので、その差を埋めるもののようです。一万歩で300キロカロリーほど消費するわけです。
断食から帰ってきて、宿泊していた療養所の初代院長が共著で書かれた本が絶版ですが、あることを発見しました。
当店も出品している「日本の古本屋」のサイトで購入。
入手しにくいものではありますが、大変おもしろかったので参考として載せておきます。
『増補版 断食のすすめ-心とからだの健康法』寺井嵩雄・桜井健古著 柏樹社(1991年)
柏樹社は今はない出版社ですが、いい本を出しておりました。
一つだけ、その中の一節で、
>「自分にエサをやらぬ」という態度がとれるなら、そのことだけで症状が好転することは必至
とあります。
おそらくそれに尽きるのでしょう。
ただ、別に言い換えれば、エサをやらぬことが最上のエサだということにもなるわけで。
この本で、断食でいちばん辛いのは退屈だと書かれていて、そこはもっと掘り下げるべきところではありましょう。前回の日記でも書いたことですが。
私の嫌いな言葉に、「暇つぶし」「時間つぶし」があり、もう一つ「自分へのご褒美」があります。
「エサをやらぬ」とは真逆の態度であると同時に、それほど大した何かをしたのかといつも思うからです。当たり前のことを当たり前にして自分を甘やかす態度は現実から逃避している姿以外の何ものでもない。
女性から多く聞かれますが、男女問うものではないでしょう。
同書に、白隠禅師の歌が載せられています。
>身は社仏の心をもちながらよそを願うぞ愚かなりけり
心身は一如でありながら、その両面ともによく味わいたい歌です。
身に沁むやこれらの清き有難さ 水と、空気と、それから光
