《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 の日記
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円山応挙の滝
2013.11.26
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相国寺の承天閣美術館で開催中の応挙展に行ってきました。
足を運んでいただきたい展覧会です。
メインは「七難七福図巻」。
天災・人災・福寿の全3巻からなり、合わせると36メートルにも上るとのこと。
近江円満院の祐常門主が自らのスケッチをもとに、応挙に依頼したもの。
スケッチだけでも十分に上手いですが、より迫真なるものを求めてのことで、とくに災害の絵巻は圧倒的。
天国と地獄では地獄のほうが真に迫るのと同様、ここでも強盗・拷問・磔刑・牛裂き・地震・台風など、これでもかというほどに見せつけてくれます。
さらに驚いたのが、「大瀑布図」。
高さ4メートルを超える滝の前に立つと、脳天を突き刺し、下腹へと突き抜ける衝撃を受けました。
私が滝好きだということもあるでしょうが、これは今まで見た滝の絵の中でも抜群の出来。
この絵も祐常門主が庭に滝が無いからというので、応挙に依頼したものです。
部屋にではなく、軸を庭の池の上の木に掛けて滝に見立てたという。
ご住職も立派な方であられたのでしょう。
この絵の手ぬぐいが売っており、タペストリーにすることができたので部屋に掛けてみました。
相国寺の庭も紅葉が見事。
にもかかわらず、人もそれほど多くはなく。
