《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 の日記
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金持ち父さんの教え
2014.03.17
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書斎カフェで天童の椅子に座り、膝にヤギを乗せてその上で本を読む。
ヤギが腕置きと本立てになってちょうどいい。
さらにレコードをかけながらの読書はよく進む。
膝にヤギはこれからの読書スタイルになるかも?
すぐに大きくなるので、今だけの贅沢ですね。
久々に金持ち父さんシリーズ『金持ち父さんのビジネススクール』(マイクロマガジン社)を読みました。
ビジネス書を読むことはほとんどないのですが、出だしのころに2冊読み、久々の3冊目。
専門的なことはよくわからないし、大して興味もないのですが、お金に対する捉われは思考の捉われだということを説明している点で面白い。
扉の言葉
―金持ち父さんは言った。「世界の金持ちはネットワークを探したり作ったりするが、他の人たちは仕事を探すだけだ」―
ここにまさに集約されている。
この本で著者のロバート・キヨサキ氏はネットワークビジネスを教育的に優れているというので推奨していますが、そのビジネスはともかく、この言葉はさすが金持ちの言葉です。
キヨサキ氏は、金持ちと貧乏な人では話す言葉が違うと言う。まさにそうです。
多くの人はまずパッケージされた仕事、できあがった仕事に就こうとする。そのため、「仕事がない」「給料が少ない」といった言葉が聞かれます。人の収入を気にして比較したがるのも、この発想でしょう。
最初の著書『金持ち父さん 貧乏父さん』の肝は収入を得るために所属するクワドラントの4つのカテゴリーで、その図を飲み込むためにさまざまな説明がなされます。
E=Employee(従業員)
S=Self-employed(自営業者またはスモールビジネスのオーナー)
B=Business owner(ビジネス・オーナー)
I=Investor(投資家)
収入を得るためには、このどれかに属しており、キヨサキ氏は金持ちになりたければ、BとIであるのがよい、自分もそうしてきたのだと言います。
大半の人はEであり、Sはほんの一握りのスポーツ選手やアーティストを除いては必死に働かなければならず、働けなければそこで終わる。
私がここで読み取るべきだと思うのは、誰もがBやIに行くべきだという話ではなく、誰もが4つのうちのどこにでも所属できる自由を知るということ。
その上で、Eにいてもいいし、Sにいてもいい。
私は古書店の店主なのでSですが、現在の時点ではいちばん居心地がいい。
働いた分だけ収入があり、働かなければないというのはごく当然のことだと思うからで、それが如実に反映されるのが気に入っています。
時間の自由もあり、本を扱うのは性に合っているのであまり苦もなく続けてきました。
古書の世界でビジネス・オーナーになるには、ブックOフのようなアルバイトでも査定ができるシステムか、アマゾンのようなサイトだけ用意して売ってもらうかで、基本的にはビジネスと呼ぶほど大きくしづらい生業です。で、まさにそこが気に入っているところでもあります。
できあがった仕事に就くのはありですし、そういう人がいなければ会社は成り立ちませんが、あらゆることが可能だと知った上で、自分の性にあったところに収まる。それが自由というものでしょう。
ヤギスケの近況を。
鴨川を散歩させていると必ず声をかけられますが、質問がみな一律なのでずいぶんうんざりしてきました。
質問と答えがまるで、日本語学校の初級のよう。
「これはヤギですか?」「ヤギです。」
「これは羊ですか?」「ヤギです。」
「これは何ですか?」「ヤギです。」
「大きくなりますか?」「なります。」
「飼ってるんですか?」「はい。」
「何歳ですか?」「一月半です。」
といった感じで、判を押したよう。
応対が面倒なときはあまり人のいない船岡山に連れて行きます。
先日、去勢手術をしました。今は臭いはほとんどしませんが、オスは大きくなるとやはりそれなりに臭うので。
ただいま、「待て」を訓練中。トイレトレーニングと同様、ヤギには至難に近い業ですが。
写真はただ上手く撮れて、「待て」ができているように見えてしまっているところ。
先週、今週ともにまだ出張が立て込んでおります。
一般家庭はもちろん、大学や設計事務所などにもお伺いしています。
ヤギの散歩はその合間に。
この時期はそれなりに忙しい時期ではありますが、ご依頼には都合をつけますのでお気軽に。
山羊連れておれば日本語教室の初級のような問答ばかり
晴霰晴霰山羊草食めり
読書せる傍らに山羊草青む
鳩尾と腸揉みて過ぐ春一日
収まらぬ写真の子ども春浅し
