《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 の日記
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愛車の廃車
2015.03.07
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先日、京都シネマにて映画を見た帰り、家や車などの鍵の束がないことに気づきました。
交番や駅に届出は出しましたが、見つからず。
スペアはあったのですが、原付バイクのロックキーだけスペアを取っていませんでした。
ホンダのリトルカブ。
新車で買って15年。
新聞配達をしていたので、カブの性能のよさと取り扱いは心得ており、相棒として実によく働いてくれました。少ない量の買取の際は、もっぱらこれで。
丁寧に乗っていたので、年数を言うと驚かれるきれいさ。
しかしながら、移転してからあまり乗る機会がなくなっていたので、この際に廃車にすることを決めました。
新聞配達のカブなら、酷使して走行距離10万キロを目処に廃車にするのですが、丁寧に乗って7万キロ弱ですのでまだ十分に走れる。とくにエンジンが弱っている様子もなく、さすがはカブ。
ですが鍵を失い、やはり15年は一区切りだろうと。
感謝の気持ちを込め、うしおを乗せて記念撮影。なぜ乗せられているのか”?”の表情をしています。
You tubeにも動画をアップしています。
ミニヤギうしお オン リトルカブ
https://www.youtube.com/watch?v=CzUm_kGJyoQ
ちなみに、鍵をなくしたときに見に行った映画は「おみおくりの作法」。
孤独死を弔う民生係の公務員が主人公です。
できるだけ故人とつながりのあった人を探そうとし、部屋での遺品の捉え方は古書店の人間と共通するものがありました。
故人を知るために役に立つものか、売っていくらかに換金できるものかなど、公務員なので商売ではありませんが、見方が鋭い。
単なるこなさなければならない仕事という以上の注意の払い方は、自身に引きつけているからであり、しかしそれゆえ上司から時間や経費を費やしすぎるとのことでクビを宣告される。几帳面で誠実なのは公務員にもってこいの性格のはずですが、仕事にのめりこみすぎました。
淡々としていたのは個人的に好みでしたが、ラストはあまり面白みのない終わり方。孤独死は別段、不幸なことではないというのがもっと掘り下げられたらよかったかな。
人も物もその関係性を思うとき、おみおくりは気持ちの入った作法となるのでしょう。
断捨離やかたづけが流行るのと軌を一にする映画です。
