《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 | 日記 | 呼吸上手

◎近畿一円、出張いたします。 一般書から学術書・専門書、現代から江戸(和本)まで。

Top >  日記 > 呼吸上手

《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 の日記

呼吸上手

2015.03.17

前回に乗馬を再開した話をしましたが、新しいクラブの指導員から「姿勢がいいですね。何かスポーツをやっていました?」と聞かれました。
そこで「乗馬」と答えました。実際スポーツといえるものはほかに何もしていないので。

真向法の教室に行った際も、「男の人にしては体が柔かいですね。何か体操をしていました?」と聞かれたので、これも「真向法」と答える。

さらに先日、マッサージを受けていると、マッサージ師の方から、「呼吸が上手ですね。」と褒めていただきました。
マッサージはちょくちょく受けていますが、呼吸が上手だと言われたのはじはじめてで、マッサージ師の方は、ただマッサージの施術ができるだけでなく、身体の方面に造詣の深い方だと思われます。そうでないと「呼吸が上手」という表現は出ないので。

お金を払っているのでリップサービスはあるでしょうが、どれも乗馬は乗馬、真向法は真向法、呼吸は呼吸と一対一対応というわけではなく、すべてが相乗効果として表れていることは確かだと思われます。

当然、呼吸は静坐のお陰が大きいでしょうが、真向法も乗馬も寄与してくれています。目的は共通していますから。
以前は呼吸法を学んでみたりしたのですが、あえて呼吸だけ意識しても意識過剰になるだけだと思い、やらなくなりました。呼吸法だけ取り上げるより、姿勢が正しくなれば自然と呼吸もスムーズに(逆)腹式で深くなっていくと感じています。
まずは姿勢、つまり身を調える「調身」、身が調えば「調息」、つまり息が調う。
身と息が調えば、「調心」、つまり心が調うのだと。
まず調心から入り、心が調うことで身も息も調うというのもありでしょう。
しかし、実体としてイメージしやすい身体から入るほうが多くの人にとっては容易でしょう。
「調身」「調息」「調心」は三位一体ながら、どれに重点を置くかで取り組みは変わってきます。

「生きやすさ」とは「息安さ」のことと思っています。
息が安定していれば、生きやすい。
苦しい、死にたいという心理状態のときは、例外なく息苦しいはずです。
心身は別物ではありませんから。
ですから、「呼吸上手」とは「生きるのが上手」という最上の褒め言葉だと私は捉えています。
生きるのは死ぬまで続くという当然のように、呼吸も死ぬまで終わりはない。
いつまでも工夫すべきで、完成というものもありません。

静坐も、真向法も、乗馬も、どれも実生活に直接の利益をもたらしてくれるものではないと思われるかもしれません。とくに静坐はそうでしょう。
しかし、実はもっとも実利のあるものだと言ったら驚かれるでしょうか。
私は以前、ひどい鼻づまりで息をすることも困難でした。それで副鼻腔の外科手術をしました。鼻が通ったときの生き(息)易い感動はどう表現したらよいかわからないほどです。
通り過ぎて、鼻水が止まらないという欠点はありますが、それを補って余りある。
息がしやすければほかのものは何も要らない。そのくらい、根源的なものだと。

肺尖呼吸と肺底呼吸という2種類の呼吸があります。
肺尖は肺の先端、つまり上の尖っている部分、ここで呼吸するということ。いわゆる胸式、肩で息をするのは肺尖呼吸です。
それとは逆に、肺底呼吸、肺の底で呼吸するには横隔膜をしっかり動かして重心を丹田に下ろすことが必要となります。吐く息が落ちて着く、落ち着きはこの呼吸によって生まれます。

ちなみに、山羊もまた呼吸を安定させるのに一役買ってくれるものです。
自然な在り方を体現しているので、一緒にいると同調が起こってきます。
癒しというのも息が安らぐことにほかなりません。
息が安らげば物事の味わいも深くなるというもの。
今日は久々の船岡神社の東屋で、うしおと一緒に寛ぎました。
20度を超える陽気に春愁すら覚えながら。

 耳立てて春風を聴く子山羊かな

 鶯や山羊と眠りし東屋に

呼吸上手

日記一覧へ戻る

【PR】  津田木材株式会社  振袖 袴 ゲストドレス きもの レンタル 【 佐藤貸衣裳店 】  【名古屋店】パソコン修理はPCホスピタル  ドラッグストアーサンワ  モスサァーシヤ美容室