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《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 の日記

『はじめてのレコード』(DU BOOKS)

2015.05.09

最近発売されたこの本がyou tubeで紹介されていたので読んでみました。
https://www.youtube.com/watch?v=DBVg2wRSCWI

「はじめての~」とあるように、レコード初心者向け。
やはりお約束として、ビジュアルはレコードに興味をもったかわいらしい女子を起用している。
マニアックなおっちゃんを出してきても売れるはずはないので。

レコードについてはこれまで色々書いてきましたが、そこまでマニアックになりたくはないけれどちょっと落ち着いて音楽を聴きたい、という人たちが出てきたのではないかと思います。
BGMとしてではなく、静かに音楽に耳を傾ける、それはやはりレコードに勝るものはないでしょう。
盤を乗せ、針を下ろすといった儀式は聴く心の準備をさせ、何にもまして片手間に聞き流すことはできない音をレコードは備えています。

この本のよいところは、アンプもスピーカーもすべて1つにまとめたオールインワンプレーヤーを紹介しているところでしょう。
ちょっとレコードに興味を持ったという人が、いきなりハイエンドのオーディオ機器ではなくとも、プレーヤー、アンプ、スピーカー、カートリッジなどを揃えるというのはハードルが高い。
よほどの情熱とある程度の財力を必要とするので、そこまで考える人は少ないでしょう。
この一体型のプレーヤーなら配線などの面倒な手間も要らず、レコードを乗せるだけで聴けてしまう。
見た目も大切ですから、かわいいボディのものやトランク型など、おしゃれなものを紹介しています。

中には知らないこともあり、レコードが黒いのは盤の強度を増すために黒いカーボンを混ぜているからといった記事など参考になることもありました。
LPよりEPの音のよさは感じていましたが、そこにも触れられていましたし。
残念な点は、もう1冊この本の後に読んだ『アナログレコードのある生活』(リットーミュージック)もそうでしたが、扱われる盤にクラシックがまったく登場しない。
クラシック人口がそもそも少なく、ましてやその中でもレコードでというとさらに絞り込まれてしまいますが、なんだかとても残念です。レコードが見直されてもちょっとそれでは、ね。

何はともあれ、”じっくり”聴く、聴くだけでなく”じっくり”という姿勢が要求されてきたのだとしているなら、それは喜ばしいこと。
丁寧なくらしを営むことの一つにレコードというものがあるわけですから。

京都でも今月に御池でレコード祭が開催されます。
今年で3年目?だったかな。盛況のようで何より。
プレーヤーを持っていなくても、すでに述べた一体型のプレーヤーなら安価で手に入りますので、初夏の風を窓から感じつつ耳を傾けてみるのも乙なものかと。

本の中で真鍋大度という方が、
「昔はレコード1枚買ってきたら、みんなを集めて、部屋を掃除して、お香を焚いて、目を閉じてみんなで正座をして、針を落とす、みたいな会とかやってたんですよ(笑)」
と言っておられます。
なんて素敵な会なんでしょう(笑)

今日はバッハのミサ曲を聴いてウルトラマンA。
つながりがないようで、自分の中ではよい流れ。

 レコードの回り続けて春の果


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『はじめてのレコード』(DU BOOKS)

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