《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 の日記
-
馬に蹴られるの巻
2015.07.13
-
ヤギ仲間のお宅に馬が来た、との報せを受けてはせ参じました。
山間とはいえ、一般家庭に馬。
一歳の道産子のメス。
道産子と言うと、北海道の人やラーメンのことと思っている人も結構多いとか。
もちろん馬の種類です。
ただ調教もしておらず、飼われた方も馬に乗った経験がない。
なのによく飼ったもんだと。
で、いちおう馬に乗っている私が呼ばれて行ってみたわけですが、乗馬クラブの馬はすべて調教済みのお利巧さんな馬ばかり。
当然調教などしたこともないので、どうなることやら。
まずは頭絡をつけてハミをかませる。
これはまあOK。かなり違和感を感じていましたが、なんとかつけさせてくれました。
次に鞍。最初はゼッケンを乗せるだけでも嫌がり、逃げ回っていましたが、数回チャレンジしてこれも何とかクリア。
ただ、一般の乗馬クラブで使うようなブリティッシュの鞍ではなく、ウェスタンだったため、腹帯の締め方がよくわからない。
なので、しばらくは鞍を乗せたままなじんでもらおうとしばらく放っておきました。
ここで少し欲が出て、腹帯なしでもそのまま乗ってみたい気になりました。
突然暴れられて鞍がずれても困るので、馬房の中でそっと乗ってみる。
嫌がって最初は落とそうとしましたが、どうやっても振り落とせないことがわかると諦めモードに。
さらに欲が出て脚で前進、後退を教えてみようと試みました。
一般的にはそれぞれの行程を何日もかけてじっくりやっていくのだそうですが、遠方でそうは来れないのでできるかぎりやってしまおうと。
しかし、これがよくなかった。
ストレスをかけすぎて、従順にしていたのが下りた途端、こちらを壁に追いつめて後ろ蹴り。
外でなく馬房の中だったのが仇となり、見事に右胸にヒット。しばらく息ができずにうずくまっておりました。
ただ、心臓でも胃でもなく、骨に支障を感じたわけでもないので、しばらくじっとしていれば大丈夫だろうと。ただこの痛みはなんとも言えない。
おそらくしばらくは寝づらいでしょうし、青あざや腫れも出るでしょう。
決して油断していたわけではないのですが、馬を追いつめすぎたと反省。
乗馬クラブのスタッフや調教師、ベテランの騎手でさえ蹴られることはあり、それで死亡した例もちょくちょく耳にします。衝撃は1、5トンだとか。
落馬や噛まれたことは2、3回ありますが、蹴られた記憶はありません。
死に至らしめる力を十分に感じましたし、少しずれていれば危なかったでしょう。
馬の後ろに立つ危険性は重々承知していましたが、馬にすばやく前に立たれるとどうにもできない。
それでも恐怖を感じることもなく、馬に対して怒るわけでもなく、乗馬が嫌になるということもなく。
実に不思議なものです。乗っているときのバランスを取っているときの心地よさはほかに代えがたいものがあるのでしょう。
乗馬には優雅なイメージがあるかもしれませんが、この体験は危険と紙一重であることを再度思い知らせてくれるものでした。
かわいい子なのですが、やはり馬。見た目ほどは知能も高くありません。
下はyou tubeで馬に蹴られているシーン。
どんなにかわいがっている馬でも蹴られる可能性は十分にあります。
今日では、一般に生活していて馬に蹴られて死ぬという可能性は0に近いでしょうが、昔は死因の上位に来ていたという話もあります。
衝撃が強いかもしれませんので、心臓が弱い方は見ないようにしてください。
https://www.youtube.com/watch?v=GbXE3P0nHfk
https://www.youtube.com/watch?v=XqZ4UUDoZGs
今はただくしゃみをしても痛い。
それでも無事幸いと言ってもいいと思っています。
