《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 の日記
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信楽は紫香楽たりき山つつじ 陸沈
2017.05.01
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信楽は紫香楽たりき山つつじ
信楽に行ってきました。
ミホミュージアム、行きつけのカフェ、行きつけの馬のいるお宅をめぐる。
山つつじが一番好きな花かもしれません。それも紫。
紫香楽の名前は山つつじからついたと思…
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墨色の天に襖の登り竜 陸沈
2017.04.30
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墨色の天に襖の登り竜
京都国立博物館で開催中の海北友松展。
寺に訪れた当時の人はさぞ驚いたことだろう。
短髪の短パン破顔新教師
教員時代を思い出して詠んだ句。
1年だけだったのでベテランにはならず。
教員の勤務時…
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八重桜心コロコロロココ調 陸沈
2017.04.29
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八重桜心コロコロロココ調
心はコロコロ転がるから心だと。
だから心に頼ってはいけない。
八重桜を眺めていると口ずさむように生まれてきた。
コロコロ転がっている心を楽しみたいもの。
本堂の裏に満ちたる桜かな
人の見…
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花水木そよと伝へん拈華微笑 陸沈
2017.04.28
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花水木そよと伝へん拈華微笑
ハナミズキをよく見かけるようになりました。
そよと揺れて拈華微笑を伝えてくれているようで。
言葉なしに、言葉が直の体験を妨げているということがありますから。
リラ冷やニーチェしづか…
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きつちりと陰に収まる仔鹿かな 陸沈
2017.04.27
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きつちりと陰に収まる仔鹿かな
奈良公園の鹿。
春に生まれてまもないのにぐんぐん成長している。
緑陰にきっちり入っている姿が愛らしかった。
木漏日を泳がせながら春帽子
鴻巣山で切り株に座って休んでいると、山登りの…
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生き死にに裏表なしチューリップ 陸沈
2017.04.26
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生き死にに裏表なしチューリップ
求めよと天からの声鳥交る
「え」と散りて「どす」と京(みやこ)の辛夷かな
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テトリスをクリア茶畑摘み頃に 陸沈
2017.04.25
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テトリスをクリア茶畑摘み頃に
茶畑を車から見ていて詠んだ句。
今、まさに摘み頃。
まるでテトリスが完成したように見え。
写真はフリー画像。
老松の褒めて兀たり養花天
そのまま読んでもらってもいいのですが、老人も褒…
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老僧の放つ下ネタ飛花落花 陸沈
2017.04.24
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海を見てとんぼ返りの乙鳥かな
先日の舞鶴静坐会。
舞鶴に着いた途端、運転してくれている方の携帯が鳴る。会
社にトラブルが起きたのですぐ戻ってくれと。
社長なのですぐに戻る。あいさつだけして引き返す。
まさに…
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『板谷芳浄集(自註現代俳句シリーズ八期23)』より
2017.04.23
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白露の一つ一つの寂光土
香水や嫉妬の眉の美しく
訪へば出で来し子らの皆裸
ほのぼのと春曙の佛達
俄か巫女俄か神主村祭
濃紅葉や湯船に女身透きとおる
大祓かしこみかしこみ終りけり
しんしんと雪しんしんと妻にほふ
梅雨茜…
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仏師彫るごとに春光散りにけり 陸沈
2017.04.23
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仏師彫るごとに春光散りにけり
奈良国立博物館の快慶展を鑑賞。
これだけ一堂に快慶仏が並ぶのを見る機会はそうはない。
快慶といえば、運慶。運慶といえば快慶。両者は康慶に学び、兄弟弟子の関係になる。
快慶の作風は…