《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 | 日記一覧

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《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 の日記

橋本美代子『句集 七星』(本阿弥書店)より

2023.09.17



1998年
「天狼」同人 「七曜」主宰
第3句集

胸の手が鉛の重さ昼寝覚め

遊船の波うけ島の子が泳ぐ

白毫寺磴のつづきにうろこ雲

騙されてゐよう日の中雪が降る

残雪を伽藍の蔭にのみ許す

悲しき眼鵜匠亡き鵜の緑眼は

葛あら…

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こしのゆみこ『句集 コイツァンの猫』(ふらんす堂)より

2023.09.13



2009年
「海程」同人 「豆の木」代表
第1句集

藤棚の下に自転車ごと入る

よびすての少年と行く夏岬

背番号のよじれておりぬ昼寝かな

昼寝する父に睫毛のありにけり

ころりころりこどもでてくる夏布団

青林檎放物線の途中…

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橋場千舟『句集 視線」(ふらんす堂)より

2023.09.11



2008年
「半夜」同人 「船団の会」会員
第3句集

名月をオペラグラスで眺めけり

ものの芽がまだ何色といふでなく

ひとつ傘さす冷ゆること言ひ合うて

河豚雑炊ふぐの口して吹いてをり

まばたきをして白梅に近づきぬ

磯巾着…

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杉本征之進『句集山椒魚』(角川書店)より

2023.09.06



2018年
「運河」同人
第1句集

はんざきの眼なかなか見つからず

熟考の末の一歩か山椒魚

はんざきのゐぬかと岩に目を凝らす

挨拶の泡が二つ山椒魚

首出して見ても水槽山椒魚

手をうつて見てもはんざき応へざる

二三回会へ…

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山中弘通『句集 寶船』(角川書店)より

2023.09.04



平成18
「運河」編集同人
第3句集

春の鯉かたまつてゐてよく動く

観梅に来て観桜の段取りを

秋興や渚にひとりゐることも

猪狩の片眼つぶれし紀州犬

真言をとなへて点火虫送

赤き月出て来し祇園祭かな

二つ折手拭被す菌籠

豊…

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大石悦子『句集 百花』(角川書店)より

2023.08.30



平成9
「鶴」同人
第3句集

祭馬涼しき木蔭もらひけり

海抜を訊きて涼しくなりにけり

葛切に家居の腹の出来にけり

訊かれたることに答へず真菰刈

眼の力曼殊沙華にて使ひきる

枯山が日ごと枯山らしく見ゆ

きのふ恋ひけふ憂か…

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相内をさむ『句集 黒潮の沖』(文學の森)より

2023.08.29



平成31
「きたごち」同人
第1句集

夏草の踏み分けらるる芭蕉句碑

黄八丈織る工房の古簾

若杉の秀の揃ひたる冬景色

欄間拭く巫女の二の腕年用意

ハンカチの木の花拾ふ朝の園

国境を跨ぎ虹張る大瀑布

鰯雲みすゞ生家の空覆ふ

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苑実耶『句集 大河』(角川書店)より

2023.08.23



平成23
「空」同人
第1句集

真剣のきつ先に立つ博多独楽

左義長の振舞ひ酒に煤浮けり

次の世も隣に居たし螢狩

我が影も灼けて円形闘技場

日傘くるくるいつまでも待つつもり

人妻であるを忘るる花野かな

石仏につづく石段椿…

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矢島久栄『句集 太白』(邑書林)より

2023.08.19



1994年
「狩」同人
第2句集

だんだんに真顔草虱を払ひ

手入れせし松をくぐりて庭師辞す

天上に雨もりの染み里神楽

顎紐のあとくつきりと一年生

植ゑ替へて早や優劣の茄子の苗

衣更へて海へかたむく心かな

咲くことをやめ…

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山崎秋穂『句集 満目』(牧羊社)より

2023.08.14



平成3。
「南風」同人
第3句集

空蝉にのこるひかりの茶色の眼

こゑのあと音の澄みゐて松手入

そのまはりをぐらく涅槃し給へり

警策のいろなき風にひびかせぬ

落葉駆ける地上一寸夕あかり

しはぶきのひとつ此岸に初法会

漆黒…

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