《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 | 日記一覧

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《古書・古本の出張買取》 ロバの本屋・全適堂 の日記

大島千鶴子『句集 巴里祭』(邑書林)より

2023.12.30



1997年
「氷室」同人
第1句集

今朝もまた毛虫殺せし手を洗ふ

客去れば夫と二人や枇杷食うぶ

夢醒めて花野に一人立つも夢

むき出しにパンかかへゆく皮コート

命あらば逢はむといひて年の暮

門燈や落葉の好きな吹き溜まり

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豊田都峰『句集 草の唄』(東京四季出版)より

2023.12.28



2007年
「京鹿子」主宰
第7句集

夏料理まづ風といふ一品を

満月の一願のごとかかりけり

木洩れ日のゆらぎに秋のひそみゐて

道しるべどこを指しても露ばかり

枯れきれば今日も日なたとなる中洲

遠回りして野の梅のまだ固…

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丸山海道『句集 花洛』(角川書店)より

2023.12.23



平成10
「京鹿子」主宰
第11句集

ハァーと唄ひ出す初春の島めぐり

兎千生んで辛夷は花の木に

柏餅剥き柏の木思ふかな

鮨桶を緊むあかがねとなるも良し

露散るや破片合はせて土器一壺

牡丹枯れ一木づつの花名札

雨をもて木…

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豊田都峰『句集 木の唄』(東京四季出版)より

2023.12.18



平成14
「京鹿子」主宰
第4句集

雲とまた喋りはじめて四月の木

あまりにも度忘れ黄葉をのけてみる

点滴に春の雲溶けおりてくる

人きらふこと花冷にかこつけて

穴まどひそらのあをさにふと曳かれ

ひとすみに余花あるそんな…

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直江裕子『句集 櫻時計』(ふらんす堂)より

2023.12.14



1998年
「京鹿子」同人
第1句集

柚子に刃を入れてわたしは浮かんでいる

榠樝投げ榠樝とる子ら空うてり

寒林をまっすぐ抜ける角度あり

コスモスを泳ぎふるさと遠すぎる

いちにちは雪の白さのままでいる

鉄線花別れ話を図…

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山田和『句集 夏の蝶』(文學の森)より

2023.12.11



平成31
「京鹿子」同人
第1句集

受験子の入りて校門静もれり

花明り小橋それぞれ名を持てる

月見草寄せ来る波のうら翳る

筆太の城主の手紙紙魚走る

夫の捥ぐ梅エプロンに受けにけり

あぢさゐや捨てると決めしピアノ弾く

天…

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横田昌子『句集 簡素』(角川書店)より

2023.12.07



平成23
「笹」同人
第一句集

春光や刷り上りたる夫の著書

夫帰り牡蠣グラタンの煮え滾る

なでしこの切れこみ深くなびきけり

観覧車てつぺんに来て春の海

茜空残りてをりぬ夏料理

初ものの林檎これより信濃路へ

みちのくのひ…

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茨木和生『句集 椣原(しではら)』(文學の森)より

2023.12.03



平成19
「運河」主宰
第9句集

懸想文売の狐目忘られず

悪たれの戻りてゐたる春祭

ぼうたんの散りざま淫らとも違ふ

一歩踏み出して動かず山椒魚

板の間は晒屋根なり岩魚焼く

蝮捕前歯一本出し笑ふ

夏帯の後ろ姿も見よといふ

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明石晃一『句集 鎌倉」(文學の森)より

2023.11.28



平成24
「白桃」同人
第1句集

散らさずに登るすべなし萩の磴

落椿その上にまた落椿

淡きとも濃きともうつし世の桜

雛飾る部屋あたためてをりしかな

父の日や飴玉に口なぐさめて

血の薄くなりたるおもひ曼珠沙華

正座せり飾…

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遠藤正恵『句集 野遊び』(本阿弥書店)より

2023.11.19



2012年
「家」会員 「濃美」同人
第一句集

麦の芽や鳥のかたちの土の笛

引鴨のはばたき沼を明るうす

籐椅子に覚めて読みつぐ航海記

象嵌の太刀一つ置く夏館

廻廊の水かげろふや光悦忌

矢車のまはりつづけて村さびし

植ゑら…

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