《古書・古本の出張買取》 奈良・全適堂 | 日記一覧

◎近畿一円、出張いたします。 一般書から学術書・専門書、現代から江戸(和本)まで。

Top >  日記

《古書・古本の出張買取》 奈良・全適堂 の日記

小森邦衛『句集 漆榾』(角川書店)より

2020.12.27



2016年。
「藍生」会員。第1句集。

あたたかねと言つたきりなる夫婦かな

朝飯を食うてまた寝る残暑かな

寒雷や能登を離れて能登のこと

地虫出て月の雫に濡れむとす

暑いねと言へば涼しく振り向かれ

素手素足加へて素顔…

続きを読む

大澤鷹雪『句集 夏木立』(本阿弥書店)より

2020.12.24



2015年。
「春月」同人。第1句集。

夏風邪のなほ抜けきらず桜桃忌

鞦韆や漕ぎて越えたき一線も

色恋は不老の秘薬業平忌

薫風を胸一杯に笛を吹く

気の急きて効かぬ手足や運動会

芸人の独楽白刃を渡りけり

春愁や遂げし想…

続きを読む

野田別天楼『句集 雁来紅(大阪の俳句ー明治編8)』(ふらんす堂)より

2020.12.18



2018・昭和10年。
「雁来紅」主宰。

神代よりつづきて永き日なりけり

ぐじやぐじやと家がつまりて朧なる

畑を打つ土くれ足になだれよる

雀子のふみつゝつ草におどろける

三山の神話をおもふ明易き

鳥たちしあとに寒さ…

続きを読む

宮崎浩枝『句集 山茶花』(玉梓発行所)より

2020.12.14



令和2。
「玉梓」同人。第1句集。

恵方へと一番好きな道を行く

盆梅の美しき角度に椅子一つ

運針のヘの字ハの字や子どもの日

部屋隅に残るビー玉夏果てぬ

初便り漢字を確と百二歳

茶柱の二本やバレンタインの日

出番来る夫…

続きを読む

藤本安騎生『句集 平野』(角川書店)より

2020.12.13



2013年。
「運河」同人。「晨」同人。
第5句集。

一滴の水なき崖の氷柱かな

ずぶ濡れの海女が糶場へ貝運ぶ

駐車料徴収に来るさくら守

白地着て五欲にとほき皃をせり

ゐるゐると岩魚の淵を見て飽かず

茅の輪ぬけ大和国原…

続きを読む

戸田和子『句集 もっと遠くへ』(朝日新聞社)より

2020.12.09



2000年。
「鴫」会員。第1句集。

傾けて桃吸ふ顔を見られをり

売り切れの札に鶯餅の札

春風や乳歯握らせ児を帰す

月の駅恋の電話に隣り合ふ

菊人形まなざし同じ姫と武者

にこにこと誤解してをりチューリップ

逆髪をたて…

続きを読む

金山桜子『句集 水辺のスケッチ』(ふらんす堂)より

2020.12.05



2018年。
「運河」会員。第1句集。

欄干に木肌のぬくみ猫柳

田へ下る轍はこべら埋めつくす

無線機の感度良好蘆若葉

行々子あぶくはじけるやうに鳴く

緑蔭の石の円卓囲みけり

水辺から水辺へ順路未草

うきくさの底より尾…

続きを読む

豊田都峰『遺句集 林の唄』(東京四季出版)より

2020.12.02



平成28年。
「京鹿子」主宰。第10句集?

いくすぢも水を流して夏の苑

筆記具は濃い目好みや水澄める

海鳴りのたたみかけくる冬構

海に向く黒板塀も冬構

河豚食べて川すぢの灯にもどりけり

薄氷をすべるは昨夜のなごり風

続きを読む

浅井民子『句集 四重奏』(本阿弥書店)より

2020.11.25



2017年。
「帆」主宰。第2句集。

黒々と島立ち上がる初日の出

立春の岬が分かつ海の色

踏青やパレットに溶く風の色

踏切の向かうは海よ鰆東風

七変化三のあたりの縹色

海を見に行く白シャツの帆となつて

糠床の機嫌よろ…

続きを読む

豊田貴子『句集 紫野』(文學の森)より

2020.11.23



平成25。
「鳰の子」同人。第1句集。

名月の昇るに間ある湯あみかな

新聞の投げ込まれしを聞き朝寝

水打ちし一瞬土のほめきたる

毛糸編む母との話つきもせず

病室の暗きに光り寒卵

菫踏むミニスカートの脚すらり

風薫る白…

続きを読む

16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30
【PR】  株式会社 SHAGAKU 『デントリペア技術指導&ボディーサービス』  ハローストレージ立川パート2  おそうじの美助人~ビスケット~  リフレッシュ博多  スペースプラス長田久保町