《古書・古本の出張買取》 奈良・全適堂 | 日記一覧

◎近畿一円、出張いたします。 一般書から学術書・専門書、現代から江戸(和本)まで。

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《古書・古本の出張買取》 奈良・全適堂 の日記

梶原抱芽『句集 巷』(近藤書店)より

2020.03.10



昭和33。
「雪解」同人。「懸巣」主宰。
第2句集。

卒業のきのふの校舎よそよそし

子が泣いて蚊柱の蚊の殺到す

遠足をあすのたたみに夏みかん

キャベツだき主婦らはろじの家々へ

手相見へ梅雨の傘より手を出だす

としより…

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小林榮子『句集 花すだれ』(玉梓発行所)より

2020.03.10



令和2。
「玉梓」同人。

九十歳励まし合へる御慶かな

柊を挿しをり母のせしやうに

悲しみは越えねばならず冴え返る

雪混じりなる洛北の春時雨

水かけてやる墓碑にゐる青蛙

切口の鏡のやうな水羊羹

鉾町の町家町家の宵明り

山…

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『現代俳句文庫6 茨木和生句集』(ふらんす堂)より

2020.02.22



1992年。「運河」主宰。

屋根の雪掻きて地上に雪増やす

オーバーの胸雪まみれ逢ひに行く

一湾を揉めり冬浪押し寄せて

村十戸雪被て厚くつながれり

傷舐めて母は全能桃の花

教室にプールの水の匂ひ来る

峯行者雲の峰への…

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桂信子『句集 草樹』(角川書店)より

2020.02.12



昭和61。
第7句集。

秋風を来て鼻筋の通る馬

傘立に傘がまつすぐ立つて秋

傘さしてまつすぐ通るきのこ山

山々や花咲くまでの遠景色

からうじて鶯餅のかたちせる

花のなか太き一樹は山ざくら

腕立ての遂に伏したる夏畳

昼顔…

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中田恒子『句集 木守』(ふらんす堂)より

2020.01.28



囀りに弥陀は合掌もて応へ

老鶯や明治生れの語尾たしか

寒紅を刷きて病む身の隠されず

行く雁のまなうらにあり眠られず

立待の月上るまで厨ごと

ひらくよりはや旅ごころ春日傘

をりからの蝶も祓はれ地鎮祭

古きもの仕立て直…

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堀口星眠註『脚註名句シリーズ1-10 相馬遷子集』(俳人協会)

2020.01.20



昭和59。
「馬酔木」同人。

冬を待つ河原の石のひとつひとつ

風邪の身を夜の往診に引きおこす

百日紅学問日々に遠ざかる

華やかに風花降らすどの雲ぞ

窓開けて湖は見えねど夜の辛夷

北窓をけふ開きたり友を待つ

顔痩せて青…

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『大島民郎集(自註現代俳句シリーズⅢ期7)』(俳人協会)より

2020.01.14



昭和57。
馬酔木副会長。

山の萩見て来て庭の萩待たる

スケートのきほへば飛雪また飛雪

噴煙のたふれ雪渓よごれたり

子へ贈る本が箪笥に聖夜待つ

晩餐を待てば猟銃森に鳴る

御物展南京櫨のいろづけば

王朝もかくや青葉の渡…

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『皆吉爽雨集(自註現代俳句シリーズ1期3)』(俳人協会)より

2020.01.08


昭和51。
ホトトギス同人。「雪解」主宰。

幹に手をかけゐて花のちりやまず

春愁のいとまなければ無きごとし

啄木鳥のこぼせるものの落ちもこず

頬燃えて自画像出来ぬ卒業す

をちこちのをちの良夜の森に靄

葉をたたむしぐ…

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水原春郎編著『秋櫻子俳句365日』(梅里書房)より

2019.12.31



1990年。
毎日、その日の句を読むようにして今年も終わり。
数日まとめて読む読むこともありましたが365句を読了。
やはり、「冬菊」がいちばん。
来年は、一度読んだ『虚子に学ぶ俳句365日』を再度。


獅子舞は…

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山中麦邨『句集 鵄邑(とびのむら)』(角川書店)より

2019.12.26



平成6。
「七曜」「運河」「天狼」「圭」同人。
第1句集。
感心しました。


蜥蜴迅く走りて何のあてもなし

木に喰込む兜虫の爪引離す

新緑の動物園に馬臭勝つ

学校の長き廊下の夏休み

月に掌を差出し何を賜りし

蟷螂の前半身…

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